白いお部屋

シンプルに幸せを見出す人のお話。

Story

もし人魚だったら、憧れたのはたぶん王子様じゃなくて地上の世界そのもの

もし私が人魚だったら、憧れたのはたぶん王子様じゃなくて、海から眺めることしかできなかった地上という未知の世界そのものだろう。 海の中の写真を見て、そんな考えがふと頭をよぎった。 私の人魚の物語は、内面を中心にきっとこう紡がれる。 地上に上がっ…

「鹿の王」を読んだので、感想と魅力を語る。

守り人シリーズの著者、上橋菜穂子さんの著作「鹿の王」を全巻読了した。やはり彼女の作品は心の深いところに入って考えさせられる作品で感動した。今回は、死生観と生きることについて、大きく描かれていた。 読み終わった後の高ぶりが冷めないので、鹿の王…

ゲームは楽しくなきゃ意味がない【物語】

ゲートが開いた。 心音が早くなる。焦りながら出口まで一直線に走った。 無事に脱出完了し安堵する。 ゲーム下手な私は、ハンターに追われるといつも逃げ切ることができない。だからいつもできるだけ隠密行動を心掛け、脱出のための暗号機解読に徹する。 も…

彼はいつも嘘をつく。【物語】

月曜日の朝、小学校までの道のりは班長の六年生が下級生を引き連れて集団登校。 でも私の班は五年生が二人だけ。一丁目は小学生が少なくて、となりに住んでる幼馴染の彼と二人で通学している。今日も集合時間を5分すぎてから彼はやってきた。 「遅れてごめん…

「心に穴が空いた」のMVをみて、曲と全く関係ない物語を創造した。

何処にあるかわからない場所。でも確かにこの世界の何処かに存在しそうな場所。君が描く世界はいつも僕にそんな印象を抱かせる。 赤い屋根にオレンジの家々が立ち並ぶ街。海辺に建てられた灰色の堅牢な砦。見上げんばかりの石柱に美しいアーチがかかる遺跡。…