白いお部屋

シンプルに幸せを見出す人のお話。

レジはただお金を払ってモノを受け取るだけの場所ではない。

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海外でお店に行くと、定員さんから”Hello"や”How are you"などとあいさつをされる。そして客もあいさつを返すのが普通だ。

 

会計とは人と接する場所であり、コミュニケーションが生まれる場所なのである。

 

日本では、レジは物を買うためにお金を払う場所でしかなかった。「いらっしゃいませ」といわれてもこちらは無言。そもそも返す言葉がない。そしてなんとなく気まずいので目を合わせることさえ、ほとんどしない。

 

おもてなしが素晴らしいと評価される日本だが、客と定員のあいだに繋がりが生まれることは少ないように思われる。

 

いつでも、だれとでも簡単に他人と繋がっていられるツールが発達した現代にこそ、小さくも温かみのある人とのやり取りが必要ではないか。

いつものスーパー

 

ノルウェーではスーパーのレジで定員さんに対面すると、"Hi"と言われる。目を合わせてあいさつをすると、微笑んでくれる。そして会計が終わると、"Thank you" そして "Bye"といって去る。

 

このささやかな人との繋がりに心を動かされた。

 

日本でもこの小さくて暖かなやり取りができないだろうか。いらっしゃいませ、といわれたら、こんにちはと返そうか。少し不自然な気もする。せめてアイコンタクトをかわそう。最初は照れるかもしれないが、頑張って笑顔をみせよう。

 

ありがとう

 

会計が終わって品物とレシートが渡される。私は「ありがとうございます。」と言っている時期があった。ありがとうが口癖なのもあって、つい出てしまっていた。しかし、店員もたいていそのタイミングで「ありがとうございましたー」という。

 

言葉が被るのが、なんとなく気持ち悪くて、いつの間にか言うのをやめてしまった。

 

”お客様は神様”という表現があるくらい、日本は客優位の傾向が強い。しかし本来、客と定員は対等な存在ではないか。定員は丁寧に接客するし、客も敬意を払って話しかける。そうあることでお互い気持ちよく過ごせるのだから。

 

ならば、ありがとうは客が言うのにも最適な言葉だろう。

 

立場とは

 

お客至上の日本、店員が友達のようにフランクな欧米。少し驚くのが、客が店員に気をつかうロシア。

 

ロシアでは、客の態度が悪いと店員からモノを売ってもらえないと聞いたことがある。これは私の固定概念をくつがえされた話。常識はある時代にある地域でしか通用しない、バイアスを生み出しうる概念。

 

国によって180°異なる立場。とても興味深い。

 

なにはともあれ、いつも感謝の気持ちを表現できたら誰もが幸せになれるだろう。